マットレスの選び方
今回はマットレスの反発力の違いにおける寝心地の差があるのかということを調べた実験を基にマットレスの選び方を解説していこうと思います。
マットレスの良し悪しは環境で変わる⁉
寝具における研究はこれまで国内・海外を問わず数多くなされてきました。
しかし、寝具は
- 人の好み
- 気候などの生活環境要因
- 文化的背景
など複数の要因によって良し悪しが変わってくる可能性があるという結果が出ています。
このような結果が出ていることから、海外での評価が高いマットレスだからといって日本人でもきっと寝心地の良いマットレスであるということが言いきれないということを知っておいて下さい。
日本人には高反発マットレスの方が寝心地が良い⁉
先程マットレスなど寝具の評価は人の好みに影響すると書きましたが、果たして高反発か低反発のマットレスどちらの方が良いかという差は出たのでしょうか?
結果は今回調べた論文の実験によるとこのようになっています。
実験対象者は61~65歳の男女18名です。
これは高齢者の方が加齢、生体リズムの機能が低下しているということから、若者よりも寝具や寝室の環境で睡眠の質に大きく影響すると考えられるためです。
- Aマットレスは高反発マットレス
- Bマットレスは低反発マットレス
という風になっています。
表の結果から高反発なAマットレスの方が良いという評価をしている人が多かったという結果が出ています。
この他にも
- 総睡眠時間
- 睡眠効率
- 途中で覚醒する回数
などの複数の観点から評価が行われていますが、全体を通して高反発マットレスが良いという結果になっています。
また、心理的にも高反発マットレスは良好な睡眠が得られているとの報告もあります。
寝心地としてかたさは、Aマットレスがちょうどいい、Bマットレスは少し軟らかいと答えた人が多かったようです。
特に中高年では睡眠中に途中で目が覚めてしまうということが若者よりも多くなるため、再入眠の難易度が重要になってくることから寝心地の良いマットレスの影響は大きくなってます。
まとめ
今回の実験では高反発マットレスの評価は良かったですが、すべての人に共通して高反発マットレスが良いとは限らないのでやはり実際に数日寝てみて寝心地の良さを比べてみる必要性はあります。
また、今回の結果には寝返りのしやすさが大きく影響しているとのことなので、そういった点をマットレスを選ぶ基準にするのも良いです。
直接店に行って寝心地を試してみるのが一番良いとは思いますが、ネット販売でもマットレスは自分の気にくわなければ返品保証などもあるので思い切って買って試してみると良いと思います。
参考文献:木暮貴政、西村泰昭、西村章、白川修一郎、入眠姿勢での寝心地が睡眠に及ぼす影響、日本生理人類学会誌、Vol.12,No.4,2007